ポスティングは一日何枚配ることができる?左右する要因や配布枚数の決め方を解説

ポスティングって、1日にどのくらい配れるの?と思ったことはありませんか?実は、配布できる枚数は単純な体力だけでなく、エリアの特性や建物の種類、配布条件など、さまざまな要因によって大きく変わります。
この記事では、1日あたりに配れる枚数の目安や、それを左右するポイント、さらに効果的な配布枚数の決め方についてわかりやすく解説します。これからポスティングを始める方はもちろん、すでに実施している方にも役立つ内容になっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

ポスティングは1日何枚くらい配ることができる?

「ポスティングをやってみたい」そう考えたときに実施する方法として、自分で配布するか方法とポスティング業者に任せる方法の2択になります。意外と思われるかもしれませんが、ポスティングは非常に大変な業務になります。配布するエリアにもよりますが、自分で配布する場合と業者に任せる場合では、以下のような差が出ると想定できます。
※配布エリアによって効率が大幅に変わりますので、東京都でポスティングをした場合とします。

また、ポスティング未経験者と考えた場合、自分で配布すると1時間で100~150枚配れれば良い方です。一方でポスティング業者が配布すると平均して1時間で200~300枚は配布できると思います。これは1時間だけポスティングすると想定していますので、未経験者の場合は、1日続けられない可能性が高いです。実際に自分で配布する場合、500~1,000部配れれば良い方です。

弊社の場合は1人が1日2,000部~3,000部(3~5種類なので実際には6,000部~15,000部)配布できます。ポスティング会社の場合は、たくさんの企業から依頼を受けているので、期間は数日~1週間程度必要ですが、個人で配布するよりも2~6倍程度は差があるでしょう。

ポスティングの配布枚数が変動する要因

チラシを効率よく配りたいと考える方は多いと思います。しかし、実際に配布できる枚数は毎回同じとは限りません。その理由として、配布するエリアの特性や、配布条件、配布できる範囲(カバー率)など、さまざまな要因が影響しています。それぞれを詳しく見ていきましょう!

①配布エリアの地域性

ポスティングの効率に大きく影響するのが「配布エリアの地域性」です。エリアの広さや世帯数だけでなく、道の区画、坂道の有無、家同士の距離など、さまざまな条件が関わってきます。たとえば、道が整っていて区画がコンパクトなエリアでは、一筆書きのようにスムーズに配布できます。

一方、広くて道が複雑なエリアでは移動に時間がかかり、同じ道を何度も確認しながら進むため、配布効率は下がります。また、戸建てと集合住宅の割合も重要です。仮に2,000世帯がある場合、集合住宅が多ければ短時間で多く配布できますが、戸建てが多いと移動や作業に手間がかかり、倍近くの時間がかかることもあります。このように、地域の特性を事前に把握することが、効率的な配布には欠かせません。

②配布条件の有無

配布条件の違いによっても、ポスティングの効率は大きく変わってきます。建物の種類や配布対象によって、以下のような配布方法があります。

  • ✅建て方にこだわらない「軒並み配布」
  • ✅戸建て住宅のみに配布する「戸建て限定配布」
  • ✅マンションやアパートのみに配布する「集合住宅限定配布」
  • ✅オフィスのみに配布する「事業所限定配布」

この中でも、軒並み配布や集合住宅限定配布(※地域によって異なります)は、効率よくチラシを配ることができます。一方で、戸建てや事業所のみを対象とした配布は、対象の建物が分散していることが多く、移動や作業に時間がかかりやすいため、配布効率が大きく下がる傾向にあります。目的やターゲットに応じて、適切な配布条件を選ぶことが重要です。

③配布カバー率の高さ

最後に「配布カバー率の高さ」についてです。ポスティングでは、同じ町名であっても全世帯に配れるわけではなく、平均して約7割程度が目安となります(地域によって差があります)。

カバー率に差が出る理由には、投函禁止の物件がある、空き家が含まれている、ポストが壊れているなど、さまざまな事情があります。特に禁止物件には投函できないため、注意しながら配る必要があり、効率はやや下がります。

ただし、ポスティング会社では投函禁止物件のリストを事前に用意していることが多く、回避しながら配布が可能です。カバー率が低い地域でも、近隣エリアに配布を広げることで、ターゲット層から大きく外れることなく、配布効果を保つことができます。

ポスティングの配布枚数の決め方

ポスティングの配布枚数を決める際は、配布したい地域の世帯数や、ターゲットとする層の割合を考えることが基本になります!
さらに、予算とのバランスも大切です。低予算で始めたい場合は、効率のよいエリアに絞って配布することで、反響に繋がりますのでしっかりと計画を立てましょう。

配布エリアの人口や世帯数で決める

配布希望地域の世帯数や人口数を知っておくことで、印刷部数も無駄にならず効率に進行することができます。ポスティング業者は各町名の丁目までの単位で、世帯数、人口数などがわかります。しかし、実際の配布部数は世帯数に対して7割前後(地域によって異なる)となりますので、「世帯数=配布数ではない」ということを予め知っておきましょう。
「世帯数が2,000件あるから2,000枚配ってほしい」というお話もございますが、基本的には世帯数よりも低い数字が配布数になります。
配布する際には見積もりだけでなく、この“配布部数”も必ず確認を取りましょう!

エリア特性を事前に調べてから決める

エリアの特性を把握することは、配布枚数や配布方法を決めるうえでとても重要です。特性といっても、人口構成や世帯数、住宅の種類、道の入り組み具合など、さまざまな視点があります。簡単な人口データであれば、ポスティング会社の営業担当に確認したり、自社で調べることも可能です。

特に自分たちで配布を行う場合は、事前に区画の様子や道路の特徴を把握しておくことで、当日の進行がスムーズになります。現地に行ってみると、想像以上に効率が悪くなるケースもあるため、一度下見をしておくのがおすすめです。しっかりと準備をすることで、ムダなく効果的な配布ができるようになります。

チラシの配布目的・反響率の逆算で決める

最後に獲得したい反響数から逆算して考える方法もあります。たとえば「10件の反響を得たい」と考えた場合、反響率が0.1%であれば、10,000枚の配布が必要になります。

ただし、実際は最初から思い通りの結果が出るとは限りません。そこでおすすめなのが、事前に少ない枚数でABテストを行うことです。テスト配布で反応の良いチラシやエリアを見つけることで、自社に合った“勝てるチラシ”を見つけることができます。配布後の反響はしっかりと計測し、改善につなげていきましょう。

【業種別】ポスティングの反響率の平均について

ポスティングの反響率は、業種によっておおよそ以下のような目安があります。

  • ✅飲食店 … 0.03~2%
  • ✅通販 … 0.03~0.2%
  • ✅エステ … 0.03~0.1%
  • ✅不動産 … 0.01~0.1%
  • ✅学習塾 … 0.01~0.03%
  • ✅フィットネス系 … 0.01~0.1%
  • ✅フードデリバリー … 0.05~2%

※これらの数値はあくまで参考値であり、反響を保証するものではありません。
反響率にはどうしても差が出るもので、商品・サービスの内容や知名度、価格、キャンペーン内容、ブランディングの状況など、企業ごとに条件が大きく異なります。だからこそ、平均値だけにとらわれすぎず、自社にとっての目標に向けて「やるべきこと」を着実に実行することが大切です。ターゲット設定やチラシのデザイン、内容の改善など、地道な工夫の積み重ねが結果に繋がります。

まとめ

ポスティングで配れる枚数は一律ではなく、配布エリアの地域性や条件、チラシの目的などによって大きく変わってきます。だからこそ、「何枚配れるか」だけでなく、「どこに」「どうやって」配るかも大切です。
事前の調査やテスト配布を通じて、自社に合った方法を見つけることで、より高い効果が期待できます。反響率の平均値も参考にはなりますが、大切なのは自分たちの目標に向けて試行錯誤することです。無理なく、効果的な配布計画を立てていきましょう。